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私の股関節闘病記(11ページ)
・・・僅か二時間弱の間に、私の脚は皮を切られ、贅肉を掻き分け、筋肉を切られ、
骨を切られ移動し、さらに切った骨でビスの様なものまで造られて、固定され、
最後に医療用ホチキスで何も無かった様に、元に戻されていた。(抜粋)
・・・それは突然やってくる。朝目覚めて起き上がると、あの術脚がグニャとする感覚が
無くなっている。脚の付け根の痛みの時もそうだった。突然痛みがなくなったのだ。
毎日何気なく生活しているが、日に日に良くなっているものなのだなあと実感する。(抜粋)
あるとき心臓が何となく痛くなったので、事務所近くの超高級住宅街にある病院を受診した。
・・・軽い狭心症です』と。『お酒もダメ、徹夜もダメ。とにかく不摂生はやめて下さい』
と言い、いきなりニトログリセリンを処方してくれた。ビックリしたのは私だった。
たったこれだけの検査でニトログリセリン?
すごく落ち込んだ。そんなことを言われたら、私は仕事ができない。ショックで何も手に着かなくなった。
・・・勿論ニトログリセリンは一度も飲まなかった。そのかわり、大きい病院へ行く事にした。(抜粋)
手術をしてから半年近くが経とうとしていた。今までの仕事は立ちっぱなしだったので、
何か新しい事を考えなければならなかった。たぶん事務職がいいだろうと思った。
しかし、経験がなかったので、パソコン教室に通う事にした。
また学校が始まる。二人の先生からは、毎日思いも寄らない課題が出され、その都度頑張ろうと心に誓うが、
すぐに挫ける。毎日気が抜けない。いつしか教室は刑事物のドラマの取調室の様な雰囲気に包まれる。
敏腕刑事にカツ丼を食べさせてくれる人情派の刑事。(抜粋)